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He is my Shepherd.


by YFA15904
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せまい道を選んだ一行は、その道が頂上へ続く道である事を確認し、

みんなで、お互いを励ましあいました。暗くなった道もまた明るさを取り戻し、また楽しい道のりが

始まりました。 はじめは気になった岩や石ころも、すぐになれてその道はとっても簡単になっていました。

2時間ぐらい歩いたころでしょうか。 もうみんなは、道がとっても楽なのに安心し、頂上なんて楽勝楽勝

ぐらいに思っているころでした。 突然、まわりに霧がかり、ちょっと先のところに2つの分かれ道が

あるのがかすかに見えました。 今度は二つの道に標識がついていました。

とても狭い道と広い道でした。 狭い道につく標識は霧が深すぎて、読むことができませんでした。

広い道の標識は、とってもおおきくかいてあったので、なんとか読むことができました。

いいよいいよ。脱がしてさわっちゃえよ!別に二人で了解してるんだから。二人が喜んでるのに

誰が文句いう筋合いがあるんだよ。別にセックスするわけじゃないだろ。ほら、相手もそれを

求めてるんだから。


ここまで登ってきたすべての男達は、ふーっ と大きくため息をつきました。

一人二人と、少しずつ、その広い道に歩き始める人がいました。

彼等は仲間のほうは見ずに、下を見て、はじめはのろのろと、ついには走り出してしまいました。

半分は去りました。 残された僕らは、それはそれは本当に本当に痛々しい顔で、

両足を地面にふんばり、せまい道のほうを見ました。 

すると霧が晴れ始め、標識にかかれた文字が見えました。



その標識の意味もはっきりはわからないまま彼等は上を見て歩き始めました。

広い道はよく見るとやっぱり下り坂でした。 そして、その道におおわれた深い霧は

晴れる事はありませんでした。

続く

by yfa15904 | 2009-04-24 15:01